◆藤本なおや 委員  質問者も多いですから、私は、防災まちづくり計画(素案)だけにします。
 まず、これは素案ですから、まだ固まってないですし、突っ込んでも余り答えが出てこないかなと思いますけれども、この事業の総額幾らぐらいを見込んでいるのか、その辺どうですか。

◎まちづくり推進課長 事業の経費でございますが、私ども、10年間で用地を買わせていただいて、そして道路を整備していこうというふうに、杉六小から南側の道路を考えている、その部分の経費だけで考えますと、今のところ、10年間で3億円ほどを見込んでございます。

◆藤本なおや 委員  今3億円というご答弁がありましたが、これは国の密集事業の制度を使うということですよね。そうすると、区としての持ち分というか負担分というのは幾らぐらいになるのか、その辺、内訳を教えてください。

◎まちづくり推進課長 ご指摘のとおり、国の補助事業あるいは東京都からも補助金がもらえる制度でございます。国が2分の1、東京都がおよそ4分の1、そして区の負担が4分の1ということになります。それにさらに区の負担分については、財政調整の中で補てんがあるというふうにも考えてございます。最終的に、先ほどの3億円に対しまして、区の負担額は、そういうのを差し引きますと、およそ1,500万程度で済むのではないかというふうに考えてございます。

◆藤本なおや 委員  大分お安くできるのかなと思っておりますが、これは今、杉六から青梅街道までの馬橋通りのところだけの話ですよね。それ以外のものについての整備もあるわけですが、この辺についてはどういうお考えというか、費用的なことはどうなっているのか。

◎まちづくり推進課長 密集事業を導入して整備をしていこうということで、公園の拡幅やまちかど広場などを用地を確保して進めていくということに関しては、やはり同じように国や都から補助金が出ます。2分の1あるいは4分の1の補助金が出ますので、区としては4分の1の負担で済む。――ほかの道路でございますね。二項道路などにつきましては、いわゆる補助金がつくということで、密集事業でできるものはやっていく予定でございます。その際には、先ほどの負担の割合としては、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、今具体的にどこまでできるかというようなところはまだ未知数でございますので、具体的な数字は出してございません。

◆藤本なおや 委員  ちょっと不勉強で教えてもらいたいんですが、そもそも密集事業とはどういう事業なのか、また、どういうことに使えるものなのか、内容ですね、その辺を詳しく教えてください。

◎まちづくり推進課長 すみません、先ほどの答弁で、ほかの十字道路につきましては、今のところ拡幅は、当面10年の中では考えてございませんで、拡幅の経費は特に考えてございません。
 それから、密集事業の具体的なものでございますけれども、いわゆる事業を導入するに当たって、まず調査をしなければいけない、そういう経費から始まりまして、公共施設、先ほどの道路の拡幅や公園の拡張などの用地の取得費あるいは整備費、それから老朽した建物の建て替え、そして、それを建て替えるのは共同建て替えということになりますが、共同建て替えの際に、その経費が補助金としてもらえる。そのようなさまざまなメニューが示されてございます。

◆藤本なおや 委員  それと、この中に商店街の耐震化支援強化と書いてありますけれども、これは具体的にどういうことを示しているんですか。

◎まちづくり推進課長 この計画の中では、耐震化の助成につきましては、当初いわゆる一般の住宅を想定していたということで、今回、先ほど建築課長からもお話がございましたが、住宅以外のさまざまな建物にも支援をするような制度にいたしましたので、この計画の中で今想定しているのは、商店街の方にもきちっと耐震化の助成などをさせていただきますということですし、それに加えまして、私ども、この地域の商店街には今後積極的にご説明などに上がって、耐震化を進めていきたいというふうに考えています。

◆藤本なおや 委員  何か余りよく見えてこないんですよね。要は、自発的に耐震化、また不燃化を住民の方にお願いしていくということでありますし、私もこの枠の中に住んでいますので、思いっ切り当該者でもあるんですが、どうなんですかね、地域の実情からいって、住宅街なんだけれども、10年後のここのまちを考えたときに、どういうまちづくりになっているのか、街なみになっているのかということは、住んでいる人間としても今わからないような状況があるんですね。というのは、かなり相続の問題があったりとか、住民の移り変わりも結構激しいところなんですよ、定住化ということの問題もあるんですが。そういうことを考えると、ずっとこの計画が存在している間の中に住み続けている人が実際にどのぐらいいるのかということも含めて考えていかないと、こういう長期計画を住宅街の中でつくっていくというのはなかなか難しいんじゃないかなと思いますが、その辺の考え方はいかがですか。

◎まちづくり推進課長 この地域は、アパートなども含めて、かなり人口の流動化あるいは高齢化などが進んでいるというのは認識をしてございます。そういう認識を持った上で、今地元の皆さんからご意見も承っています。今後10年間どういうふうに進めていくかというのは、十分地元の、例えば町会・自治会の方々のご意見もお聞きしながら、丁寧に進めていきたいというふうに思っています。場合によっては、長い期間でございますので、中身を見直すというようなことも考えながらやっていくべきではないかなというふうに思っています。

◆藤本なおや 委員  では、あと、まとめて聞きます。
 まちかど広場とは何ぞやということと、既存公園の拡充ということなんですが、これはどういうことをイメージされているのかということ。あとは、入り組んだ街なみの中で、私道がありますよね、私道の扱いをどういうふうにしていくのかということですとか、あとは、不燃化率の向上を図っていくということなんですが、これはどういうニュアンスでやっていくのかなというのがちょっと見えないところがあるんですけれども、例えば馬橋公園の地域は、燃えにくい建物にしなきゃいけないみたいな、そういう規制をかけていますよね。そういう網かけをここの地域もこれからやっていくのか。新築の建て替えをしていくときに、そういう準不燃化推進地域だっけ、規制みたいなものをかけていくのかどうか、そういうことについてどういうふうに考えているのか。その辺をとりあえず聞いて、終わりにしておきます。

◎まちづくり推進課長 まず、まちかど広場でございますが、図面の中で丸くくくってございますけれども、主に交差点の角地にスペースを設けようという考えでございます。通常ですと、信号待ちのときに一時的に待避ができるというようなことですし、いざ震災のときには、避難をする場合に一時的に車などをよけて休憩ができるようなスペースを想定してございます。
 また、公園の拡充でございますが、このエリアに点在している公園について、周りで住宅の建て替えや空き地などが出た場合に、私どものほうで積極的に用地を買収させていただいて広くしていきたいというふうに考えてございます。
 また、私道の扱いにつきましては、今回この計画の中では、特に案件としては考えてございません。
 それから、不燃化の進め方でございますが、密集事業としては、先ほども申し上げました住宅の建て替えという点では、共同建て替えというのが主なメニューにはなります。さらに、規制をかけて燃えにくくするというようなことは、今回の事業の中では、強制力を伴わない密集事業だけでございますので、さらに地元の中に私ども入っていきまして、規制をかけて、地区計画などをかけて燃えにくいまちにしていくというような意向があれば、そういう方法もあるかなというふうに思います。

◎まちづくり担当部長 ちょっと補足させていただきますが、この地域は、平成16年に、東京都の安全条例の中で新防火地域に指定されていますので、原則、建て替えのときは準耐火以上の建物ということで、自然更新時に不燃化率が上がってくるという地域でございます。

◆藤本なおや 委員  最後、1点だけ、追加で。
 この地域だけではなくて、例えば高円寺北とか阿佐谷北とかも大変災害に危ないよという地域なんですが、ほかの地域、例えばJRから北側の地域については今後どういうふうにしていくのか、この整備だけでとりあえず終わってしまうのかどうか、その辺の先行きの見通しについてはどういうふうに思っていらっしゃるのか、最後にお伺いして、終わります。

◎まちづくり推進課長 すみません、先ほどのご答弁の中で1点だけ修正をさせていただきたいと思います。
 私道については何も考えてないというようなご答弁を申し上げましたが、二項道路に該当する場合は、積極的に整備を働きかけていきたいというふうには考えてございます。
 また、今のご質問の北側の部分でございますが、今回こういう地域をお示しして積極的に防災まちづくりを進めていきたいというのは、この地域が非常に課題が多いということで冒頭にもご説明したとおりでございます。
 そのほかの地域につきましても、決して課題がないということではなく、大きな課題を持っている地域がほかの地域にもあるというふうには認識してございます。その辺は今後も、私どもも問題意識として持っていますし、住民の皆さんとも、一定のご意見などもお聞きしながら、何ができるかというのを研究していかなければいけないというふうに考えてございます。